今日はミクシィをちょっと調べてみました。
株価動向
ミクシィといえばモンスト。
モンストが数年前に大ヒットし、莫大な利益をあげたものの、その後は売上減が続き、株価も3年ほどの下落トレンド。
とはいっても、最近でもモンストはセルランで1位になってたりするので、そもそもスマホのガチャゲーが飽きられたってことでしょう。
モンストはパズドラに比べると、かなりうまく人気を長持ちさせている印象。
ガチャゲーは、強い新キャラを出すことで「あのキャラがどうしても欲しい」という射幸性をあおり売上をだす。
ただ、ここで問題になるのがインフレ。
強いキャラを次々と出すと、当然、キャラの強さのインフレが起こり、また、同時にステージの難易度もインフレを起こす。
インフレがあまりに急角度に上昇してしまうと、もうついていけんわ、と客が離れる。
ここらへんのインフレの抑制具合がパズドラに比べて、モンストはかなりうまかったように思います。
たぶん、先行者であるパズドラを相当、研究していたんだと思われる。
といっても、もう数年、パズドラもモンストをやっていないので最近、どうだかは知りませんが。
直近の業績
最近の四半期単独決算の推移。
売上が減少傾向なのは当然として、直近の3Q単独で営業赤字。
モンストの凋落もとうとうここまできたのかと思ったが、これは本社移転による一時的な費用増だそう。
その費用がなかったとすると7億円の営業利益で、実は前年同期比でプラスの数字。
とはいえ、モンストの売上が減少傾向なのに変わりはなく、次の柱は見つかっていないのが現状。
ちなみに、決算説明資料に新規事業として、Unlimというサービスが紹介されていた。
簡単にいうと、応援しているスポーツチームに手軽に寄付ができるサービスらしい。
分配率が67~83%で「高い分配率」をうたっているのだが、ん?高いの、これ?
寄付なのに、少なくとも17%、多いときで33%もミクシィがもっていくってことですか?
ちょっとぼったくりすぎじゃ・・・・・。日本ユ
そのほかにも競馬サイトや競輪の投票サイトの会社などを買収。
スポーツ分野に投資することで、モンスト以外の収益柱を作りたいようだが、うまくいくかどうかは未知数。
ちなみに3Qまでで、投資キャッシュフローは246億円と時価総額1100億円の会社としては、かなりの規模。
財務状況と配当
ディー・エヌ・エー、グリー、ガンホー、ミクシィと過去にガラケー、スマホゲーで大ヒットを飛ばした会社はたいがいキャッシュリッチ。
この4社ともほぼ無借金経営。
以下は各社の現金同等物、時価総額、PBRを比較したもの。
※ミクシィの現金同等物だけ3Q決算のもの。他は面倒だったので直近の四季報から。時価総額、PBRは2020/03/23時点。
ディー・エヌ・エー 現金同等物1013億円、時価総額1748億円、PBR0.76倍
グリー 現金同等物844億円、時価総額918億円、PBR0.77倍
ガンホー 現金同等物827億円、時価総額1427億円、PBR1.20倍
ミクシィ 現金同等物1238億円、時価総額1127億円、PBR0.64倍
こうして見ると、明らかにミクシィが割安に見える。
ただ、他3社が東証一部なのに対して、ミクシィだけがマザーズであることが株価に影響しているんでしょうか?
たしかに、今、マザーズなんて買いたくないもんなあ。
ちなみに配当利回りでいうとディー・エヌ・エーは1.73%。
ミクシィの配当利回りは7.63%。
やっぱ、割安じゃ、ミクシィ。
とはいっても、
配当推移がこんな感じなので、来期の減配はとうぜんあるものと。
※訂正
ミクシィは配当政策として、連結配当性向20%または株主資本配当率(DOE)5%を目安にすることを基本方針としています。
1株あたりの株主資本(BPS)は2421円なので、BPSが変わらず、また配当政策も変わらないのであれば、来期も110円程度は期待できます。
業績予想によって多少の減配はあるかもしれませんが。
上方修正
と、ここまで書いていたところ、ミクシィが上方修正を発表しました。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2121/tdnet/1809018/00.pdf
鬼滅の刃とのコラボが好調だった模様。
鬼滅の勢いはすさまじいな。しかし。
ということで、上方修正の結果、PERが11倍になり、現在の株価指標はこんな感じに。
とはいっても、鬼滅効果が一過性のものであることは明らかなので、明日以降の株価はわかりません。