ミクシィ(2121)の2020/03期の本決算の発表が5月15日にあります。
今回はこの決算発表について考えてみたいと思います。
今期の決算について振り返る
2020/03期の本決算はまだ発表されていないのですが、ミクシィは今期、2度の上方修正を行っています。
通期連結業績予想の修正に関するお知らせ(3/23)
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2121/tdnet/1809018/00.pdf
特に3/12の2回目の上方修正では2月の鬼滅の刃コラボが好調だったことから、従来予想よりも大幅な上方修正を行っています。
昨年の決算発表と業績予想を振り返ってみる
2020/03期の業績予想が発表されたのは、当然、2019/03期の決算発表のとき。
それでは、そのときの業績予想について見てみます。
結構、悲惨な数字ですね(笑)。
去年の株価推移を見てみると、この業績予想を見越していたかのように3月くらいから株価は下がり始め、この業績予想が発表された直後に急落。
その後、いったんリバウンドするも、だらだらと下げ局面、といった感じ。
この業績予想はモンストの売上減の影響だけでなく、本社移転費用(当初40億円の予定だったが16億円ですんだ)も見込んでいたことから、その分、利益予想は低く出ています。
ただ、売上は本社移転費用とは関係ないので、ミクシィとしては期初の段階でモンストの売上が30%減を見込んでいたことになります。
さて、その売上30%減の根拠はどこにあるのかというと、2019年の売上です。
2019/03期の売上が-23.8%であったことから、保守的に見積もって30%減で業績予想を立てたのではないかと推測します。
同じように、2020年の売上をもとにして、2021年度の業績予想も行われるのではないかと考えました。
2020年の売上は、最新の業績修正によれば1110億円です。
2回も上方修正をしましたが、これは2019年の売上に比べると-22.9%になります。
つまり、2018年から2019年の売上の落ち込みとパーセンテージ的にはほぼ同じ水準。
ということは、2021年の業績予想も売上マイナス30%の前提で組み立ててくる可能性は十分にありえるかも?
特に2度目の上方修正が、鬼滅の刃コラボという単発的なものでもありますし。
売上30%減の場合、赤字の可能性は?
売上30%減、つまり333億円の売上減で計算したとき、業績予想が赤字になる可能性は十分にあると思われます。
なにせ、2020年の営業利益が155億なわけですから。
赤字にならないでも、大幅な減益は避けられません。
四季報予想では来期売上は1100億円と今期とほぼ横ばい予想。
だけど、何を根拠にしての数字なのだかわかりゃしませんしね、これ。
モンストの来期の売上が記者にわかるはずもないですし。
ということでいったん売るのが吉かなと
ここ一か月ほどのミクシィの株価は堅調で、コロナショック以前の水準まで戻してきました。
自分の持ち株も30%ほど利が乗った状態。
ミクシィの現在の株価は、豊富な手元資金による財務安定性と、DOEをもとにした高配当(5%強)で成り立っていると思われます。
ミクシィの新規事業がうまくいくことに期待していたり、またはモンストが往年の輝きを取り戻すことを期待している向きはほぼないかと。
ただ、業績への期待がほとんどないとはいっても、赤字になることまでは想定していなさそう。
四季報予想は増収予想ですし。
4月、5月の売り上げランキングを見ていると、それなりにモンストが好調っぽいので売上30%減の業績予想を出してくるかどうかはわかりませんが、少なくともそういう可能性があるんだったら、いったん外しておこうと思います。
決算後にストップ高で悔し涙っていう展開はあまり考えられないですしね。