ソライトブログ

得意なものはジャンピングキャッチと狼狽売り。銘柄分析、今週の売買記録などの株ブログ

澤田ホールディングスで大損失/今週の売買

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 今週の売買

さくらさく売り/手間いらず売り/アイティメディア買い/ダブルインバ買い/20210201

澤田HD売り/20210202

ケイアイスター不動産買い/20210204

 

今週あたまにさくらさくと手間いらずを売り。

そして好決算 だったアイティメディアを新規買い。それと性懲りもなくダブルインバを買いました。

ブログに書くのを忘れてましたが、ダブルインバは週の半ばで損切りしてます。

また2/1にアグレ都市デザインの決算があり、それが好調だったことから、展開地域や価格帯はズレるものの、同業種のケイアイスターも好調だろうと思って、現物で既に持っているんですが短期目的で信用買いしました。

 

今週の持ち株

今週、印象に残ったのは週末のコロナ悪影響銘柄の爆上げ。

航空、旅行など全般的に上がってました。おかげで、週初めに売ってしまい、下で買い戻そうと思っていた手間いらずが買い戻せなさそう。失敗した。

持ち株のなかではコロナ悪影響の三精、AOKIが大きく上げてました。

 

それからスシローが1Q決算を発表。

https://ssl4.eir-parts.net/doc/3563/tdnet/1927527/00.pdf

 

営業利益は前年同期比で44.9%増と文句のない決算。

あの月次でこの数字が出てくる?とちょっと驚いたんですが、売上が上がっているのに売上原価が下がっているんですね。

結果、粗利率が51.8%→55.9%にアップ

外食産業はこれから、弱いところはより弱く、強いところがより強くなり、その格差はどんどん広がっていくと思っているので、勝ち組であるスシローはこのままホールド予定。

 

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気になる決算

名古屋電機工業(6797)

名証2部。

道路電光情報版などを扱う地味銘柄。

2/2に3Q決算と同時に上方修正を発表。

 

2021 年3月期通期連結業績予想及び配当予想の修正(増配)に関するお知らせ

https://www.release.tdnet.info/inbs/140120210201453149.pdf

 

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今回修正された数字によれば、今期は営業利益が41億円。

四季報予想によると、今期も来期も営業利益は15億円程度で推移することになっているんですが、どこからこの41億の営業利益は湧き出たんだろう?

前期売上が今期に入ることや、受注済み案件の契約金額が増額されたことが理由らしいです。

ちなみに修正後の利益で計算するとPERで3.8倍です。

 

澤田HDで大損失

META Capitalが澤田HDにTOBを開始してから、もう1年になろうとしています。前代未聞のTOB延長です。

なぜ、こんなに延長されているか?

澤田HDの中核事業はモンゴルのハーン銀行です。

METAがTOBをかけたのも、このハーン銀行を魅力に感じたからでしょう。

しかしモンゴルでは銀行の主要株主が変更する際には、事前承認が必要であったにもかかわらず、その事実認識が不十分だったMETAが先走る形でTOBを行ってしまいました。

結果、TOBが成立すれば澤田HDはハーン銀行を手放さなければいけない、かといってTOBを撤回することも法律上できない。

という進むも退くもできなくなってしまいました。

そもそも、モンゴル当局との意思疎通であったり、モンゴルの法解釈が不十分であったことにより、この事態が生じているわけで、一言でいえば間抜けな展開です。

その間の株価といえば、TOBの成立はむずかしそうだが、一応はTOBがかけられているということで、TOB価格である1050円よりも低い価格、900円台前半で安定推移していました。

一時期よりはポジションを減らしていたものの、いまだに自分にとってはそれなりの株数を持ったままでした。

今から考えると、見切りととっととつけておけばと悔やまれます。

 

そんななか、2/1に澤田HDから以下のIRが出ます。

モンゴル銀行法の改正に関する法案可決に関するお知らせ

https://www.release.tdnet.info/inbs/140120210201453447.pdf

 

内容をかいつまんでいうと、モンゴルで銀行法が改正され、銀行の株主は単独で20%以上の株式を保有することが禁じられました。

現在、澤田HDは60%ほどのハーン銀行株を保有しているので、この株式を40%程度手放さなければいけません。

澤田HDは会社の中核事業を無理やりに手放さなければいけないという状況に陥ってしまったわけです。

しかも、TOBの撤回には「重要な財産の処分、譲渡」が条件のひとつとされているため、METAはTOBを撤回できるのでは?という観測が広まりました。

結果、翌日はストップ安。

自分は夜間に3分の2の株を処分しました。その後、反発して、自分が切ったところが大底なのが情けないところ。

こうした状況でうまく立ち回れるほど賢くないのでしかたない。自分が豊臣秀吉だったら、本能寺の変があっても、中国攻めを続けてました。そういうタイプの人間です。

久しぶりにこんな損失出したなという感じです。

さて、ポジション減らして頭も冷静になったので、ここからはなぜ、全部売ってしまわなかったのかという理由について書いてみます。

 

理由① METAはTOBの撤回はできないのでは?

TOBの撤回ができる条件の一つに「TOBの対象になっている会社が重要な財産の処分、譲渡」を行った場合が上げられています。

今回、澤田HDはどうあれこうあれハーン銀行の株式を相当数、売らなければならないことになっており、これはどう見ても「重要な財産の処分、譲渡」に当たります。

つまり、文章をそのまま文字通りに読み取ればMETAはTOBを撤回できるように思えます。

しかし、TOBの撤回ができる他の条件を見てみると、

「株式、新株予約権の無償割り当て」

「TOB終了後に公開買付者の株券等を減少させる」

「多額の借財」

などがあげられています。

これらはポイズンピルや焦土作戦などと呼ばれる買収防衛策。

(ちなみに今回の「重要な財産の処分」はクラウンジュエルですよね)

つまり、経営陣が自己保身のために買収防衛策をとった場合に公開買付者の利益を守るためにTOBの撤回が許されるというのが法律の趣旨であることは明白。

しかし、今回の件ではどうでしょう?

澤田HDはハーン銀行の売却をクラウンジュエルの意味合い、つまり、魅力的な事業部門を切り離し、公開買付者の買収意欲を削ぐために行っているわけではありません。

モンゴルの法律が変更になったため、売りたくもないのにやむなく売却するのです。

しかも、このモンゴルの法律改定がなぜなされたかといえば、そもそも今回のMETAのTOBが原因なのでは?と思われるフシがあります。

今回の件で長年にわたって、モンゴル経済の発展のために尽くしてきた澤田HDをこんな形で切るとはモンゴルはなんてひどい国なんだろう、と多くの人が思いました。自分もそう思います。

しかし、逆の立場になって考えてみると、また違う見え方がしてくるのも事実。

ハーン銀行はモンゴルでも有数の銀行です。その株主がいきなりどこの馬の骨ともわからぬファンドにとってかわられる。

モンゴル当局の立場に立ってみれば、たしかにこれはモンゴル経済の安定にとって由々しき事態だととらえられてもしかたない。

つまり、METAのTOBのせいで澤田HDがハーン銀行を売却しなければならなくなったのに、その元凶であるMETAがTOBの撤回をする。

果たして、こんなことが許されるでしょうか。

道義的のみならず法律的にも無理筋な話ではないかと思います。

 

理由② どんな形であれハーン銀行の売却が行われることにより、資産バリュー株的見直しがされるのでは?

ハーン銀行の売却がどういう形でされるのかはわかりませんが、たとえばIPOなどの形をとった場合、その売却益によって資産バリュー的な株価の見直しがなされる可能性はありえます。

そもそも、澤田HDがハーン銀行の株式を取得したのは2003年でその時点からハーン銀行は長足の進歩を遂げています。

もっとも、これはあくまで、フェアな売却がなされたらという仮定の話ではありますが。

 

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