昨今はコロナバブルなどと言われるくらい株価が好調すぎて気持ち悪いくらいですが、今回は外食産業の株価に注目してみました。
コロナショック以前の株価にどれだけ戻っているのかを検証してみます。
検証方法なんですが、厳密にやると面倒なのでかなりアバウトな方法にしました。
1月、2月の高値と現在の株価(6/5)を比較してみます。
たとえば、スシローを例にとると、現在の株価2467円を1月の高値2577円で割ったものをパーセント表示します。
つまり、2467円÷2577円=95%
ということで、コロナショック以前の高値の95%戻したということにします。
とりあえず、これは回復率としました。
また、1、2月の高値からコロナショックでどこまで下がったのかも気になるところなので、それも併記します。
スシローでいえば、4/6の最安値1250円を1月の高値2577円で割ります。
1255円÷2577円=48%
ということで、1月、2月の高値の48%まで株価が下落したということになります。
また回復率と最安値の差も求めてみました。
この差が大きいほど、底値からの上昇が大きい銘柄になります。
(正確を期すのであれば、最安値から現在値の割合を求めるべきでしょうが、面倒だったので。大体の目安として見てください)
ということで、スシローの表記はこうなります。
スシローグローバルホールディングス(スシローGH)【3563】
回復率 95% 最安値 48% 回復率-最安値 47%
回復率は1、2月の最高値にどれだけ戻しているか。
最安値は1、2月の最高値からどれだけ下がっているか。
回復率-最安値は底値からどれだけ株価が戻しているか。
です。
ということで外食銘柄を調べてみました。
外食銘柄すべてを網羅しているわけではないですが、有名どころはだいたい入っていると思います。
銘柄名に株探のチャートをリンクしたので、気になる銘柄はチェックしてみてください。
居酒屋
回復率 85% 最安値 50% 回復率-最安値 35%
回復率 66% 最安値 44% 回復率-最安値 22%
回復率 53% 最安値 31% 回復率-最安値 22%
回復率 69% 最安値 34% 回復率-最安値35%
回復率 82% 最安値 46% 回復率-最安値 36%
回復率 81% 最安値 55% 回復率-最安値 26%
回復率 78% 最安値 50% 回復率-最安値 28%
回復率 70% 最安値 52% 回復率-最安値 18%
回復率 73% 最安値 30% 回復率-最安値 43%
回復率 73% 最安値 53% 回復率-最安値 20%
回復率 86% 最安値 65% 回復率-最安値 21%
回復率 78% 最安値 54% 回復率-最安値 24%
[コメント]
不要不急の代表格ということで最も打撃の大きかった業界だけあって、他に比べてかなり売り込まれてます。
NATTYの最安値30%は全体でワースト2位でした。
社長がパリピでおなじみのDDや、串カツ田中などの最安値が30%台とおそろしい下落。
3分の1ですもんね。これはきつい。
ただ、三光やヨシックス、ワタミ、チムニーといった銘柄はすでに80%ほど値を戻しており、業界のなかではかなり強さを感じます。
ファストフード
回復率 90% 最安値 58% 回復率-最安値 32%
回復率 82% 最安値 57% 回復率-最安値 25%
回復率 79% 最安値 51% 回復率-最安値 28%
回復率 85% 最安値 53% 回復率-最安値 32%
回復率 95% 最安値 48% 回復率-最安値 47%
回復率 98% 最安値 66% 回復率-最安値 32%
回復率 84% 最安値 60% 回復率-最安値 24%
回復率 91% 最安値 63% 回復率-最安値 28%
回復率 90% 最安値 71% 回復率-最安値 19%
回復率 76% 最安値 58% 回復率-最安値 18%
回復率 81% 最安値 56% 回復率-最安値 25%
回復率 74% 最安値 43% 回復率-最安値 31%
回復率 76% 最安値 38% 回復率-最安値 38%
回復率 66% 最安値 38% 回復率-最安値 28%
回復率 93% 最安値 57% 回復率-最安値 36%
回復率 92% 最安値 50% 回復率-最安値 42%
回復率 88% 最安値 57% 回復率-最安値 31%
[コメント]
アークランド、スシロー、カッパ、ゼンショーなどはほぼショック前に値を戻しています。
ゼンショーは他と比較すると下落幅も小さいです。
あと、気になるのは山岡家、ギフト(町田商店)、力の源(一風堂)のラーメン銘柄。
これらは最安値も40%前後とかなり売り込まれてます。
生ものということで、最も敬遠されそうな回転ずしよりも下落しているのが不思議です。
回復も鈍いですし。
ギフトはコロナ以前から下落トレンドだったので、2019年8月の3025円を基準にすると、2020年3月の808円は26%。
半年ほどで最高値から4分の1になったことになります。
ファストフード(テイクアウト)
回復率 110% 最安値 80% 回復率-最安値 30%
回復率 94% 最安値 64% 回復率-最安値 30%
回復率 91% 最安値 58% 回復率-最安値 33%
回復率 88% 最安値 57% 回復率-最安値 31%
[コメント]
ここらへんはコロナ恩恵銘柄といってもいいぐらいなので、さすがに強さが目立ちます。
その筆頭はなんといってもマクドナルド。
回復率110%。
1月、2月の最高値を現状で株価が超えているのは、調べた3銘柄の中ではマクドナルドだけでした。
強い!
ところで3月、4月、5月と、その強いマクドナルドよりも月次が良かったことを考えるとKFCはちょっと過小評価されすぎではという気も。
自分はKFCホルダーなのでポジショントークですけど。
その他
回復率 81% 最安値 61% 回復率-最安値 20%
回復率 81% 最安値 55% 回復率-最安値 26%
回復率 91% 最安値 58% 回復率-最安値 33%
回復率 84% 最安値 57% 回復率-最安値 27%
回復率 85% 最安値 68% 回復率-最安値 17%
回復率 93% 最安値 69% 回復率-最安値 24%
回復率 88% 最安値 54% 回復率-最安値 34%
回復率 95% 最安値 63% 回復率-最安値 32%
回復率 97% 最安値 63% 回復率-最安値 34%
回復率 45% 最安値 29% 回復率-最安値 16%
回復率 79% 最安値 48% 回復率-最安値 31%
回復率 80% 最安値 61% 回復率-最安値 19%
回復率 84% 最安値 66% 回復率-最安値 18%
回復率 87% 最安値 67% 回復率-最安値 20%
回復率 68% 最安値 40% 回復率-最安値 28%
回復率 79% 最安値 57% 回復率-最安値 22%
[コメント]
ここで触れるべきはペッパーフードでしょうか。
最安値29%。回復率45%はいずれも最下位。
コロナ以前から会社存亡の危機なわけで当然といえば当然ですね。
最近、20億円の借入をエスフーズの社長からしてましたが、どうなることやら。
上位3社
回復率、最安値、回復率-最安値の各ベストスリーはこのようになってます。
[回復率上位3社]
マクドナルド 110%
カッパ 98%
リンガーハット 97%
[最安値上位3社]
ペッパーフード 29%
NATTY 30%
DDホールディングス 31%
[コメント]
ペッパー以外ではやっぱり居酒屋関連が上位に。
DDは自己資本比率が低めなので、警戒されるのはわかるんですけど、NATTYはちょっと下がりすぎでは?という印象。
昨年のIPOの結果、現金たんまり持ってて、不安はなかったはずなんですが。
[回復率-最安値]
スシロー 47%
NATTY 43%
物語コーポレーション 42%
[コメント]
底値で買っていれば、これだけ上がったってことになります(本当なら底値から現在の株価を測らなくてはいけないため、正確ではないですが)。
NATTYは売られすぎていたためにリバウンドも大きいってことでしょうか。
スシロー、物語はもともと強い企業と思われていたため、その評価に急速に値を戻しているってことではないでしょうか。
終わりに
というわけで、今回はコロナショック後の外食産業を見てみました。
日経平均が23000円に戻そうかというときであることを考えると、外食産業は比較的弱いように見えます。
コロナ以前の株価に戻っているのがマックだけですし。
ファストフードはこれから業績を戻してくるでしょうが、居酒屋関連は当分厳しそうです。