↓ MSOLの来期予想を受けて嘆き悲しんでいる株主のイメージ画像。
MSOLの決算
PMO事業を手掛けており、その高い成長力から個人投資家に人気のマネジメントソリューションズが本決算を発表しました。
本決算の内容は良かったものの、来期の業績予想が期待を裏切るものでした。
売上高は41%増とかなりの数字ですが、営業利益が-37.8%の減益予想。
その減益の要因として、上期に積極的な投資をすることがあげられています。
グロース株が減益予想を発表。
当然、相当に売り込まれることが予想されます。
その株価対策として、MSOLは株主優待の新設を発表しました。
MSOLの新設株主優待は利回りがどれくらい?
株数に応じてプレミアム優待倶楽部で使えるポイントを得られるという内容。
プレミアム優待倶楽部は最近、導入している企業が増えてます。
株主優待としてプレミアム優待倶楽部で使えるポイントを獲得。
そのポイントで優待倶楽部のなかの商品と交換できるという仕組みです。
他の企業から貰ったポイントと合算できるため利便性がいいです。
たとえば澤田ホールディングスも株数に比例してポイントを獲得できるという優待をやっているのですが、澤田ホールディングスのカタログギフトでしか使えないため、ポイントが余ってしまったり、逆にポイントが足りなかったりということが起こります。
また優待を出す企業からしても、郵送費を省けるというメリットがあります。
プレミアム優待倶楽部の存在自体は知っていましたが、自分の持ち株のなかで プレミアム優待倶楽部の優待を出していた企業がなかったので詳細はわかりません。
せっかくなのでプレミアム優待倶楽部のアカウントを取得して、どんな優待があるのか見てみました。
なるほど。
さすがにいろんな優待品があります。
ここらへんはいちばん安い優待品。
逆にいちばん高い優待品だとエアコンまであります。
MSOLの最低単元数100株を保有してもらえるのは7000ポイント。
それでは、この7000ポイントは現金にするとどれくらいの価値なのでしょうか?
プレミアム優待ポイントの価値は、現金の70%くらいと思われます。
ということは100株を保有した場合の優待利回りは2.2%くらいになります。
まあ、週明けは株価が下落するでしょうから、株価2000円で計算したときは2.45%です。
もちろん、あくまで100株保有時の話であって、それ以上になると優待利回りは下がってしまいますが。
それから、今回MSOLは同時に東証一部に昇格した記念として(本当は減益予想のわびだと思いますが)、2000円のクオカードの贈呈も発表してます。
MSOLの中期経営計画
2025年までの中期経営計画も発表しています。
2025年に営業利益率20%を目指すと書いてありますが、2018年の営業利益率が11.11%、2019年が11.53%なので、ここらへんは話半分に聞いておいたほうがよさそう。
このグラフを見ると、2021年の営業利益率は11%くらいなので、ほぼ現在と同じなのですが、それ以降、利益率が急上昇しているのはどういう根拠に基づくものなんだろう?
わかりません。
中期経営計画には新規事業だったりM&Aをするよみたいなことが書いてあったんですが、それによってどう売上や利益率が変動するのかはまったくわからないので、そこらへんに期待するのはやめておきます。
もし、この中期経営計画が本当に実現しちゃったら、今の株価からでも10バガー確実でしょうし。
今の株価水準はどれくらい?
もしも、
① 来期の投資がなかったと仮定し、
② 前期、今期と同じく営業利益率が11%くらいだとして、
③ 来期の売上予想の5495百万円を達成できた場合、
今の株価2197円でPERは30倍程度です。
年率30%くらいの成長が見込める企業としては妥当な株価だと思われます。
もちろん、この成長が何年、続けられるのかによってPER水準は変わってくるとは思いますが。
さて、これからどうしよう?
去年から持っているMSOLですが、株価上昇とともに売却しているので、保有株数は当初の3分の1になってます。
とはいっても、貧乏投資家のポートフォリオのなかではそれなりに大きいポジションであることも事実。
これからの株価推移も読めません。
成長企業が来期の減益予想を発表し、それと同時に100株保有株主にはそこそこの優待を発表。
これを市場がどう判断するのかは予想がつかないところ。
ちょっと悩んだ末の結論としては、全株売却はしませんがポジションを縮小しようと思います。
そのうえで極端に下がるようであれば、買い増しも考えます。
なぜ買い増しを考えるかというと、端的に言えばそれはMSOLに期待しているからです。
なぜ期待するか?
PMOに特化したビジネスというものがユニークであり、またストックビジネスの要素があることもあって、今までのところは投資家の期待どおり成長してきているという事実があります。
また、MSOLの創業者の高橋信也氏はまだ40代と若く、決算説明の動画などを見る限り、その性格はプライドが高く、そのうえ野心家であると私は判断しています。
この社長なら、中期経営計画通りの結果とはいわないまでも、それなりの結果を出してくれるんじゃないかと期待しています。
参考リンク
企業分析:7033マネジメントソリューションズ(4.0) : すぽさん投資ぶろぐ
どちらの記事も今回の決算発表前に書かれたものなのですが大変参考になります。