ソライトブログ

得意なものはジャンピングキャッチと狼狽売り。銘柄分析、今週の売買記録などの株ブログ

フィットネス銘柄を見てみよう[ライザップ、24セブン]

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 [前回記事]

フィットネスジム銘柄を見てみよう[コナミ、ルネサンス、セントラルスポーツ、東祥]

 前回は従来型の大型スポーツジムを取り上げましたが、今回はマンツーマン型のジムを取り上げます。

ライザップ(2928)

わざわざ説明することもないでしょうが「結果にコミットする」のキャッチフレーズと印象的なCMで数年前に大ブームとなりました。

その特徴としては2か月の短期集中型プログラム、マンツーマンでのレッスン、糖質制限、そして高額な料金です。

ライザップのサイトを見てみると、もっとも安いプログラムで「入会金5万円+29万8000円」となっています。期間は2か月、全16回のレッスンです。

た、高い。

【公式】【分割9,900円から可能】コースと料金|RIZAP [ ライザップ ] 完全個室のプライベートジム

 

糖質制限(ケトジェニックダイエット)をやったことがないのでわかりませんが、人によってはかなり辛いみたいですね。体臭もきつくなるらしいですし。

だからこその2か月短期なんでしょうけど。

ちなみに客層は20代30代が5割以上を占めているなど、かなり若めです。

最近はシニア向けプログラムを始めるなどして、高年齢層の客層も狙っているようです。

 

それはともかく、ライザップの好調で勢いをつけた、その後、不振に陥った企業の買収を繰り返し、負ののれんを計上することで増収増益を続けてきたものの、経営が行き詰まり、2019年に200億円弱の大赤字を出しました。

 

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現在は不採算事業の売却などの構造改革期間中で、最近は四半期ごとの利益推移も黒字基調だったのですが、コロナ禍により臨時休業を行ったことなどにより、中間決算で営業利益が△4.9億円四半期利益が△18億円の赤字に転落してます。

もっとも売上減少は前年比△17.4%の減少幅で済んでいます。

前回見たフィットネスジム各社は中間決算の段階で40~50%の売上減だったので、比較的軽傷といえます。

どこにシナジーがあるのかよくわからない買収を繰り返した結果、事業の多角化が進み、こうした状況下でのリスク低減につながっています。

補正下着のマルコなんかは対人接触型のビジネスのため、減益幅は大きいですが、それでも一応は黒字ですし、イデアはホットプレートの販売が売れ行きがよく、業績は好調です。

 

次にライザップ単体での業績を見てみます。

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 売上の落ち込みは前回に見た大型フィットネスジムと同等レベルのようです。

ライザップはマンツーマンでのレッスンのため、普通のジムよりも敬遠されるのでは?と思っていましたが、そうでもない様子。

緊急事態宣言解除後の6月以降はかなり売上が戻っています。

月次の問い合わせ件数は8月、9月には前年比プラスと回復、月次売上も9月に前年比82%とかなり回復しています。

ライザップではすべてのトレーナーにPCR検査を月に2回行っているそうで、こうした施策が早期回復につながっているのかもしれません。

 時価総額は823億円。自己資本比率は13.5%

 

トゥエンティーフォーセブン(7074)

個室でのマンツーマン指導で短期間での減量、ボディメイクを行う。キャッチコピーは

「全人類を人生史上最高の身体に導く」

【公式】24/7ワークアウト パーソナルトレーニング専門プライべートジム

 

週2回のトレーニングを2か月行うプログラム。

個室でのマンツーマン。食事制限を指導する。

など、ライザップにとても似ているパーソナルトレーニングジム。

CMの感じも似てます。

 

www.youtube.com

 

ライザップとの相違点は

①料金がライザップよりも安い。

入会金3万8千円 + 19万6千円(2か月)

ライザップより10万円ほど安いです。

②食事制限が完全ケトジェニックではない。

この記事を読んでみると、「ゆるい糖質制限で三食きっちり食べる。脂質は控え、タンパク質を多めに」という食事指導をされるみたいです。

また、ライザップのように食事の画像をトレーナーに送るというシステムもないみたい。

 

さて、ライザップと24/7のどちらが先にこのパーソナルトレーニングジムを始めたんだろうと疑問に思ったんですが、1号店ができたのがどちらも2012年らしく、ということはどちらかがどちらかをパクったという話ではないみたいです。

もっとも、ライザップは吉川メソッドのパクリという話は聞いたことがあるので、参考元はあるんでしょうが。

 

「ライザップはうちのパクリ」超絶スパルタメソッドの減量効果は 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

 

さて、このトゥエンティーフォーセブンは2020/11期の本決算が1/14に発表され、売上は前年比25.9%のマイナス10億円の営業損失最終利益は15億円の赤字で着地しました。

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四半期単体の業績で見てみると、4Q(9月~11月)はわずかながら営業利益が黒転してはいます。

ただ、緊急事態宣言が出たので、これからどうなるかは予断を許さないところ。

 

コロナ以前の業績を見てみると、売上76億円営業利益は9.9億円

営業利益率が12.8%となります。

大型スポーツジムの利益率は7~8%ぐらいが多いので、それと比較すると利益率は高めです。

 

 また、この会社のBSを見ると、

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このように現金預金の額が大きく、他のスポーツジム各社のBSが

 

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※↑ ルネサンスのBS

 

固定資産の割合が多いのと比べると異質に見えます。

ただ、この会社は2019年にIPOを行ったばかりであり、結果、まだ使用していない現金がだぶついているだけ、なのかもしれません。

現在の時価総額は35億円です。

 

[次記事]

フィットネスジム銘柄をみてみよう[カーブス、Fast Fitness Japan] - ソライトブログ

 

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