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丸八ホールディングスを買った理由、そしてすぐに売ろうと思った理由

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低PBR銘柄の特徴は?PBR0.3倍以下の世界

 以前、低PBR銘柄の記事を書いたときに気になっていた株、丸八ホールディングスを打診買いしました。

しかし、その後、いろいろ調べたり、また考えたりした結果、やっぱりこの株は買いではないな、少なくとも、あまり多く買うべき株ではないなと思ったので、今回はこの思考の流れを記事にしてみます。

 

 

丸八ホールディングスはどんな会社?

布団の訪問販売がメイン。昭和の懐かしCMでよく出てくる高見盛の「二倍二倍」はこの会社の商品。

他のセグメントとしては不動産。

布団の訪問販売という過去の遺物的な業態のため、このセグメントの売上は右肩下がり。

 

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青色が寝具、黒が不動産です。

ところが利益で見ると以下のグラフになり、ちょっと見え方が変わります。

 

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これからわかるのは、不動産に比べると寝具事業は利益率が低い。

そして、寝具事業の売上の低下に比べると利益の低下はそれほどではない、ということ。

この会社の販管費は訪問員の数が減っているのも影響してか、年々、減っていっているせいです。

昔のことではありますが、こんなニュースもあり、

 

上場するCMで超有名なあの企業、驚愕の社員不当クビ切りが発覚!実体ないダミー会社設立 (2016年4月8日) - エキサイトニュース

 

労務関係がブラックっぽいのも販管費削減には影響しているのかも?

買った理由

ここからはまず買った理由を述べ、その後にネガティブな見方を記してみます。

 

買った理由①「資産バリューだから」

まず大前提として、丸八HDの株価が安いからです。

現在のPBRは0.25倍。時価総額は121億円。

たとえPBRが低くても、その資産が工場などの換金しづらい、もしくは割り引いて売らなければいけないものだと額面通りに受け取ることはできませんが、丸八HDの資産は換金しやすい現金性の資産が多いです。

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負債合計131.8億円に対し、現金、受取手形、有価証券などの現金性の資産が367.7億円。

差し引きで235.9億円の現金性資産が121億円(現在の時価総額)で手に入るということになります。

 

買った理由②「コロナバブルに乗っていないのに業績が好調」

 4月以降はコロナバブルともいえる上昇相場でしたが、丸八HDは7月ころまであまり上昇していません。

布団の訪問販売ということで、コロナ悪影響銘柄ととらえられていたのが原因だと思われます。

しかし、11月13日に発表された中間決算では、減収増益という結果。

以下は四半期単体での数字です。

 

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これを見てばわかるように、過去3年ほど、減収減益が続いていたんですが、今期は1Q2Qともに増益に転じてます。

この理由としては、クリーニング関連が好調だったためと、決算短信で述べられています。

株価は1Q発表のあった8月から上昇トレンドになっていて、買うんだったらそのくらいに買っておけば、とは思いますが、これはしかたない。

減収にはかわりないため、業績好調とまではいえないですが、布団の訪問販売というコロナ悪影響をもっとも受けるであろうと思われた業種が、意外にそこそこ好業績。

というネガティブだと思われていたものがポジティブだったという認識のギャップを今の株価はまだ埋めていないと思います。

実際、コロナショック以前の株価には戻ってませんし。

 

ということで、丸八HDの買い理由としては、

①そもそも資産価値に対して割安

②業績に対して株価のギャップがあるのでは?

この二つです。

 

売り理由

さて、以上の理由で打診買いしたんですが、その後にいろいろと考えた結果「やっぱ、この株は買いじゃないな」と思った理由について記してみます。

 

売り理由①「流動性の少なさ」

 この会社、名証2部ということもあって出来高が少ないです。

先週の金曜日の出来高は1800株、売買代金は130万円ほどでした。

100株(7万円程度)を買おうとしても10円ぐらい動いてしまいます。

あと、かぶ1000さんがそれなりにこの株を持っているんですが、もしかぶ1000さんがこの株を売った場合、この流動性ではモロに下落をかぶってしまうので、それはさすがにつらい。

 

売り理由②「カタリストの少なさ」

 そこそこに好調な業績との株価のギャップがあるのではないかと先述しましたが、株価のカタリストになりそうなのは実はそれだけしかありません。

相続税対策の関係で、経営陣は株価が低位であることを望んでいるのでは?という意見がネット上では散見されるのですが、その真偽はさておき、ここ数年、株価は低位安定してます。

長期的には下降トレンド。

資産価値からすれば株価は割安ですが、株主構成からTOBをしかけられるなどといったことはありえません。

 

他の銘柄と比較すると対照が際立つかもしれないので、同じく資産バリューのニッピを例にあげます。

ニッピは土地の含み資産がメインなので、丸八とは様相が異なりますが。

ニッピはiPS細胞がらみだったり、大阪の土地の再開発、また、今年3月の長谷工への土地売却など、カタリストになってくれそうな要素がいくつかあるんですが、丸八HDにはありません。

いくら割安といっても、カタリストのない(なさそうな)株を数年、持ち続けることは正直、苦痛です。

 

終わりに

丸八HDは打診買い程度なので、数も少ないです。

しばらく持ってみますが、追加買いはしない予定です。

 

 

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