今週の売買
[一部売り]オリックス(8591)
今年の夏ぐらいに買ったものを一部売却。
[一部売り]三菱商事(8058)
これも同じ。
しかし、買うときに三菱商事だけじゃなく、伊藤忠も混ぜておくべきだったなあと反省してます。
三菱商事はバリューだとは思いますが業績変動が大きすぎる。
[買い]中央自動車(8117)
これは短期目的で。
[打診買い]パーク24(4666)
別に記事を書きます。
[買い]大陽日酸(4091)
大陽日酸は産業ガスを扱っている会社。
三菱ケミカルは大陽日酸の株を50.5%保有しています。
同じように三菱ケミカルは田辺三菱製薬の株を56%保有していました。
三菱ケミカルと大陽日酸、田辺三菱は親子上場の関係にありました。
親子上場は投資家保護の観点から望ましくないということで、出資形態を見直すとの発言が三菱ケミカルの経営陣から出ていました。
↓ これは10月の記事です。
三菱ケミカルHD、高まるグループ再編のマグマ :日本経済新聞
「ホールディングスと事業会社の関係性については、考え直す時がきている」(三菱ケミHDの越智仁社長、8月の記者会見)
「支配的な親会社が存在する上場子会社のガバナンスが手つかずのままであるという批判を放置すれば、投資家の日本市場に対する信頼が損なわれる恐れがある」(三菱ケミHDの小林喜光会長、3月の政府の未来投資会議)
上場子会社の出資形態の見直しについて、前向きな発言が三菱ケミHD首脳から相次いでいる。越智社長らの視線の先にあるのが、田辺三菱と大陽日酸だ。企業価値を高めるうえで完全子会社化と売却のどちらが望ましいのか、競合相手や財務への影響など様々な観点から議論が進められている。
こうした流れを受けて、11月に三菱ケミカルは田辺三菱製薬をTOBすることを発表しました。
このTOBはサプライズだったらしいです。
というのも、三菱ケミカルは田辺三菱を売却し、大陽日酸を完全子会社化するんじゃないかと思われていたからです。
なぜかというと田辺三菱は現在、スイスの製薬会社ノバルティスとのあいだで係争を抱えていて、薬のロイヤルティ収入が入ってきていないため業績が悪化しています。
一方、大陽日酸が扱っている産業ガスは一度、契約してしまうと他社に乗り換えることが困難であるというストックビジネスの側面があり、業績が比較的安定しています。
化学産業ということで業績の変動が激しい三菱ケミカルにとっては事業ポートフォリオを安定させるという意味でとてもありがたい存在です。
このTOBの発表を受け、田辺三菱はTOB価格へ上昇、一方、三菱ケミカルと大陽日酸の株価は下落しました。
三菱ケミカルの株価下落は田辺三菱へのTOB価格が高すぎるという評価らしいです。
大陽日酸はTOBがなかったことへの失望売り。
さて、これから、三菱ケミカルは大陽日酸をどうするかなんですが、なんらかの形で完全子会社化するんじゃないかと思います。
さすがに売却はないのじゃないかと。田辺三菱を買って、大陽日酸を売るなんていくらなんでもおかしいと思うので。
と思って、少し買ったんですが、26日に発表されたKAITEKIレポート2019をちらっと読むと、やたらESGをアピールしているように見えるんですが・・・・。あれ?大陽日酸、売却するのかな、これ。
しかし、この3社の時価総額を見ると変なことになってますね。
三菱ケミカル 1兆2400億円
田辺三菱製薬 1兆1200億円
大陽日酸 1兆500億円
三菱ケミカルから田辺三菱の時価総額を引くと1200億円しか残りません。
その三菱ケミカルは大陽日酸の株を50%強保有しているっていうのに。
三菱ケミカルの事業部門はマイナス評価されているという状況になってます。
※ これは妄想レベルの話なので話半分に聞いてほしいんですが、ひょっとしたら田辺三菱とノバルティスの係争にはなんらかの目途がついているのかもしれません。
というのも、12月10日にこんな記事がありました。
三菱ケミカルHD 企業価値算出方法をVBAに日本企業で初参画 – 日刊ケミカルニュース
三菱ケミカルホールディングス(HD)は9日、企業が環境・人・社会に与える影響を反映させた新たな企業価値算出手法の確立を目的に設立された「Value Balancing Alliance」(VBA)に日本企業として初めて参画すると発表した。
VBAは、今年8月にBASF、ボッシュ、ノバルティスほか欧米韓の世界的企業8社によって設立された非営利団体。
ノバルティスとの係争が終結すれば、利益水準もぜんぜん違ってくるでしょうし、株価も跳ね上がることになります。
安いうちにTOBしちゃえという判断だったのかも?