2月20日澤田HDへのTOBがアナウンスされました。
1050円というTOB価格が安すぎだろと、怨嗟の声が飛び交っていますが、とりあえず公開買付届出書を読んでみました。
TOBの概要
・買付予定数の下限は50.10%。下限に達しない場合は買付しない。
・澤田氏の保有する株の総数は29.58%。
・澤田氏はTOBに応募することを合意済み。
METAが考える澤田HDの株価低迷の理由
・モンゴルのカントリーリスク。
・ハーン銀行の自己資本維持の観点からモンゴルの金融当局に株式配当を抑制されている。
・ハーン銀行が非上場であり流動性がない。
・他にもコングロマリットディスカウントの可能性があるのではないか、と考えている。
澤田HD株式取得への資金調達
・2019年2月に澤田氏はMETAに澤田HDの株式売却の意向を示す。
・株式取得の資金調達の準備を行っていたが、METAは服部純市氏(セイコー創業者一族)から260億円の出資を受けた。この出資金額はTOB金額を上げる場合に備えた余裕資金を含む。
・澤田HDのデューデリジェンスの結果、TOB価格を1050円に決定。
TOB後の展望
・取締役(最大5名)を送り込む予定。
・TOB成立後もジャスダック上場は維持される。
買付に要する資金
買付代金(a) 20,852,745,900円
買付手数料(b) 110,000,000円
その他(c) 3,370,400円
合計(a+b+c) 20,966,116,300円(209億円)
感想
金曜日の終値はTOB価格以上の1082円でした。
1050円というTOB価格だと209億円しか使っておらず、260億円の出資を受けているMETAとしてはまだ価格引き上げの余裕があるみたいです。
260億円だと、あと20%強はTOB価格を上げられますね。というか、上げてください。
ただ大株主の澤田さんがTOBに同意している以上、ホワイトナイト的な存在はあらわれないでしょうし、これからの展開はどうなるんでしょうか。
まあTOBが成立したところで、大株主が変わるだけで上場は維持されるので個人株主にはさほどの影響はなさそう。
TOBに応募する個人株主もほとんどいなさそうですし。
しかし、株好きで知られる澤田さんだから、澤田HDをこんな安値で売ったりはしないはず、と思ってたんですが、見事に思惑は外れました。