ミズホメディー(4595)
どんな会社?
佐賀県鳥栖市に本社を構える医療診断用品を販売している会社。
主要製品はインフルエンザ検査薬。
直近の業績
2020年はご存じのとおりインフルエンザが壊滅状態だったので、インフル検査薬を扱う同社の業績も悪化。
2020/12期は売上34.6%減の42億円、経常利益は62.6%減の4.1億円、純利益は65%減の3億円で着地。
しかし、2020年8月にコロナウィルス検出薬を販売開始した。
コロナウィルス検出薬について
もともと同社が別目的で販売していたスマートジーンという小型の解析装置を用いる。
スマートジーンの2018年から2020年12月までの累計販売台数は1000台。
それに対し、新型コロナ検出薬は8月中旬から12月末までで16万テストを販売。
検出薬の売上は12.7億円。
10月~12月の3か月における販売は13万テストとなり、月当たりに4.3万テストを販売したかたち。
来期の業績予想
2/10に2020/12期の決算と同時に来期予想を発表。
売上は前期比で80.6%増、純利益は392.6%増の来期予想。
2020/12期が減収減益だったため、2021/12期の見栄えがよく見えるという側面もあるものの、2019/12期と比較しても増収増益だったため、株価は高騰した。
会社の業績予想の前提は以下のとおり。
インフルエンザ検査薬等は2020年と同程度で低調と予想。
新型コロナ検出薬は売上34億円(45万テスト)と予想。
スマートジーン(検査機)は売上8億円(1600台)と予想。
さて、ここからはミズホメディーを買った理由を述べます。
買い理由 第一四半期決算は業績予想を上振れるのでは?
12月末時点での新型コロナ解析装置のスマートジーンの累計出荷台数は1000台でした。
しかし、決算説明資料(19ページ)によれば、2021年3月時点でスマートジーンの累計販売台数は3000台に到達するように見て取れます。
この点について、IRに問い合わせてみたところ(3/8)、「3月末までにスマートジーンの累計販売台数は3000台を達成する見込みです」という回答をもらいました。
つまり、1月から3月の第一四半期でスマートジーンは2000台売れるのはほぼ確定的です。
ということはスマートジーンの1年の売上前提が1600台なので、3月でこれを超過します。
そして、12月末時点でのスマートジーンが1000台だったのに対し、3月末時点でのスマートジーンは3000台。
スマートジーンの出荷台数に対して、検出薬の売上も比例するはずです。
もっとも、12月末までにスマートジーンを購入した医療機関は検出薬も同時に購入しているでしょうから、そこはカウントしないにしても、1月~3月で2000台出荷されるわけです。
10月~12月が13万テストだったので、単純計算しても26万テストは期待できるのでは?
もしも26万テストだとしたら、年間の売上予測の半分以上になります。
従来、売上の半分を占めていたインフル検査薬と比較して新型コロナ検出薬は利益率も高いです。
(マネックス証券より)
新型コロナ検出薬が売上のメインになった2020/12の4Qの利益率が高いのがわかります。
とりあえず第一四半期に関しては、結構な数字が期待できるのではないかと思われます。
現在の株価状況
2/10に2020/12期の決算発表があり、それと同時に大幅な増収増益の業績予想が示されました。
それを受けて株価は高騰し、一か月で2倍近くになっています。
そして3月末までに3000台のスマートジーンが設置されるグラフが載っている決算説明資料が発表されたのは3/5。
ここ一か月で2倍になった株を買うのは心理的に抵抗があるもんですが、今までの上昇は増収増益の来期予想を織り込んだ分で、まだ1Qの好調は織り込んでいないと考えました。
あと保守的(だと思われる)来期予想をもとにすれば、まだPERは20倍以下と割高感もありません。
ということで、今週、買ってみました。
長期チャートを見ると、3100円あたりに上値抵抗線があるんで、ここからスムーズに上がっていくかどうかはわかりませんが。
ミズホメディー投資のリスク
ぱっと思い浮かぶリスクとしてはワクチン接種により、新型コロナが完全収束すること、でしょうか。
あとはPCR検査機を出している会社が多数あること。
などです。
[参考記事]
この記事はまりがんさんのブログを参考にさせていただきました。
というかほぼ二番煎じです。