サーティワン アイスクリーム 2021年12月期 第2四半期決算短信https://www.release.tdnet.info/inbs/140120210718468634.pdf
7/21にサーティワンが2Q決算を発表。
2Q時点で通期の経常利益進捗率が67.8%と誰の目にも明らかな好決算です。
しかも、この会社は商品がアイスクリームということで夏場の3Qに売上が大きくなるため、毎年1Q、2Qは営業赤字だということを踏まえると、好決算の印象の度合いが増します。
この好決算が何に起因しているものなのかを一言でいえば、原価率の低下と販管費の抑制です。
2020/12期はコロナの影響があって比較しにくいので、2019/12期と比較してみると、2Q時点での売上は
2019 8675(百万円)
2021 8424(百万円)
とほぼ横ばいなのに対し、原価率が48.1%→43.9%に低下、販管費は4675→4235とこれまた低下。
ということで、売上は伸びていないにもかかわらず、利益が出る体質にはなってます。
現在の株価状況
2Q決算と同時に中間の業績上方修正も出したんですが、通期は据え置き。
で、その据え置きされた業績予想ではPERが84.5倍。
高っ。
ただ、今後の3Q,4Qの純利益が前期並みだと仮定して計算してみると、PERは46.5倍。
今後の業績は前期よりも上振れそうではあるし、上方修正込みで考えれば、極端に高い株価水準ではないのでは?という感じ。
今後の株価予想
過去数年の株価推移を見てみると、コロナショック時を除けば、下が3800円、上が4200円と極めて狭いレンジで推移してます。
さて、外食で特に今後成長が見込めそうにもないのに、極めて狭いレンジで株価推移していた銘柄というと、日本KFCがあります。
KFCは2019年前半くらいまで、数年にわたり下は1900円上は2050円くらいと株価は横横の展開でした。
そのときのPERを見てみると30倍から60倍。
KFCを2019年前半あたりに買おうかなと思って調べていたんですが、業績がいまいちだった2019年以前の横横の株価がどういう基準で値決めされていたのかがまったく理解できませんでした。
なにせ、成長性が見込めないだろう会社のPERが30倍~60倍ですから。
2018/03期に業績が大きく落ち込んでいるんですが、そこでも株価はそんなに下がってません。
2018年後半あたりから、500円ランチなどの施策が功を奏し、既存店売上高が好調。
株価はその後、好調な業績を後追いする形で上昇。
ところが、業績上昇と比較すると株価の上昇はそれに見合ってない印象でした。
2019/03期から2021/03期にかけて営業利益は3倍近くになっているのに、株価は1900円→3000円弱前後ですし。
最高値でも、3600円くらい。
ということで、業績不振で割高にもかかわらず、横横の銘柄は業績が上向いたときにそれほど株価が上がらない、というのがKFCで得た教訓なので、サーティワンもそれに似た結果になるんじゃないかなと予想します。